白鵬33度目優勝 大相撲史に名を刻む偉業だ

朝日新聞 2015年01月25日

白鵬最多優勝 「国技」考える契機に

横綱白鵬が大相撲初場所で大きな足跡を刻んだ。

11月の九州場所で昭和の大横綱、大鵬が持っていた32度の最多優勝記録に並び、2場所連続優勝で記録を塗り替えた。

その偉業をたたえたい。

モンゴル相撲の英雄だった父の血を引く少年が来日したのは、2000年のことだ。

175センチで体重70キロに満たない、やせっぽちの15歳だった。部屋から声がかからず、帰国前日になってようやく宮城野部屋への入門が決まった。

前人未到の33度目の優勝は、01年春場所の初土俵から13年10カ月、06年夏場所の初優勝から8年8カ月の歳月をかけて積み上げた。

相手の力を柔らかく吸収するような相撲は、「角界の父」と慕った大鵬に通じる。柏戸、栃ノ海、佐田の山、北の富士ら多彩な横綱と土俵をにぎわせた大鵬に比べ、白鵬は好敵手がおらず、大相撲の存続が危ぶまれた苦しい時期を孤独に支えた。

同郷の朝青龍が暴力騒ぎで引退したのは10年。ライバル時代は2年ほどで終わる。その後、ひとり横綱の間に、角界では野球賭博事件、八百長問題など不祥事が相次いだ。

双葉山の69連勝の大記録にあと六つと迫ったのは、野球賭博事件の年だ。横綱昇進後の休場はなく、まさに勝ち続けることで大相撲を守ってきた。その精神力は並大抵ではないだろう。

横綱はその時代を映す存在ともいう。その意味で白鵬が抱えてきた苦悩にも目を向けたい。

大相撲はプロスポーツであると同時に、伝統や格式を重んじ、国技とも呼ばれる。海外出身力士を迎え入れる国際化と、昇進するほど日本の精神性が求められる独特の世界。白鵬はそのはざまに身を置いてきた。

東日本大震災から3カ月後に被災地を慰問した際、土俵入りに手を合わせて拝む人々を「生涯、忘れられない」と語っている。横綱としてどうあるべきかを見つめ直す機会だった。

13年九州場所で稀勢の里に敗れた時は、「万歳」コールが館内に広がった。「自分がやってきたことは何だったのか」。師匠の宮城野親方にそう漏らしたという。

優勝を重ねて聞こえてくるのは「日本人力士がふがいない」という言葉だった。横綱としての品格を常に問われながら、同時に日本人でない自分を意識させられてきた。

大相撲の国際化は止めようもない。伝統を守りつつ、国技としてのあり方を問う。大記録をそんなきっかけにしたい。

毎日新聞 2015年01月24日

白鵬優勝33回 「大鵬超え」を祝福する

大相撲初場所で横綱・白鵬が「昭和の大横綱」と呼ばれた大鵬の記録を抜いた。史上最多となる33回目の幕内優勝だ。モンゴルから来日して15年で果たした偉業をたたえたい。

読売新聞 2015年01月24日

白鵬33度目優勝 大相撲史に名を刻む偉業だ

大相撲の歴史に新たな足跡が刻まれた。横綱白鵬が初場所で33度目の優勝を飾った。「昭和の大横綱」大鵬の32度を上回る歴代最多記録である。偉業をたたえたい。

今場所は、相手に攻め込まれる危うい一番が目立った。それでも、13日目に早々と優勝を決めた。得意の右四つではない苦しい体勢になっても負けないのが、白鵬の真骨頂と言えよう。

優勝決定後、「うれしい」と語り、全勝に向けて「引き締めていきたい」と前を見据えた。

2000年に15歳でモンゴルから来日した際には、体重60キロそこそこだった。そのやせた少年が大横綱に成長できたのは、基本に忠実な稽古を積み重ねた結果だ。

大鵬と、69連勝を成し遂げた双葉山を敬愛する。大鵬の納谷幸喜さんを「角界の父」と慕い、納谷さんの生前には横綱としての心構えなどのアドバイスを受けた。

日本相撲協会は、10年の野球賭博事件、11年の八百長問題など不祥事に揺れ続けた。信頼が地に落ちた時期に、一人横綱として土俵を支えた白鵬の功績は大きい。07年に横綱に昇進して以降、休場が一度もないのは立派である。

強力なライバルがいないことも、優勝回数を伸ばせた大きな要因だ。現在、29歳。円熟味を増す取り口を見る限り、しばらくは白鵬の時代が続くのではないか。

今後は、歴史に残る横綱としての品格が、より求められる。体勢を崩してまでの張り手や、勝負が決まった後のダメ押しなど、時として見られる感情的な行為は慎む必要がある。

今場所は満員御礼が続き、天覧相撲も実現した。大相撲人気は確実に回復している。土俵をより盛り上げるには、白鵬を脅かす日本人力士の台頭が待たれる。

白鵬は以前、「親方になって弟子を育てたい」と、引退後の思いを語っている。

相撲協会には、日本国籍を有した力士しか親方になれないという内部規則がある。白鵬は、日本への帰化について、態度を明らかにしていない。帰化に消極的だとの見方もある。

北の湖理事長は「昔から守ってきた。ここは譲れない」と、規則の見直しを否定する。

3横綱全員がモンゴル国籍という現状の中、技量に優れた横綱が引退後、帰化せずに角界を去れば、貴重な指導者を失うことになる。功績が大きい横綱には、国籍を問わず一代年寄を与えるなど、柔軟な対応も検討すべきだろう。

産経新聞 2015年01月27日

白鵬の偉業 伝統と国際化の両立図れ

横綱白鵬が初場所を全勝で制し、歴代最多となる33度目の優勝に花を添えた。「昭和の大横綱」大鵬の優勝記録を44年ぶりに塗り替えた偉業を心からたたえたい。

まだ29歳の白鵬は今後も優勝を重ね、「不滅の記録」を打ち立てるだろう。同時に、土俵上や土俵外での振る舞いには厳しい目が向けられる。

「心・技・体」の中でも心に重点を置いて、大記録に恥じない横綱像を確立してもらいたい。

初場所は15日間を通して「満員御礼」となった。東京場所では若貴人気に沸いた平成9年初場所以来だという。

だが、今から4年前には角界はどん底に落ち込んでいた。暴力事件や賭博、さらに八百長問題が続き、本場所も開催できない事態に追い込まれた。大きく揺らいだ大相撲の屋台骨を一人横綱として支えたのが白鵬だ。

白鵬の角界への貢献は、大記録だけにとどまらない。日本の歴史と大相撲の伝統を尊重し、角界の先達に対する敬意を言葉にしてきた。白鵬の言動が相撲人気回復の大きな力になったことは間違いないだろう。

それを踏まえ相撲協会の将来、特に年寄株のあり方について考える必要があるのではないか。

相撲協会は「年寄名跡の襲名は日本国籍を有する者に限る」と規定している。現状では白鵬さえも、モンゴル国籍のままでは引退後に協会に残れない。

初の外国人力士となった高見山の来日から51年になる。初場所の番付では幕内力士42人のうち16人は外国出身である。相撲を通して日本文化を海外に発信することは、公益財団法人である相撲協会が果たすべき責務の一つだ。

白鵬の引退はまだ先であり、国籍問題について態度を明らかにしていない。「本人の意思で日本国籍を取得してくれたら」といった期待が協会内にはあるようだ。

しかし、年寄株の国籍規定がこれからの相撲界にとってふさわしいかどうかは、協会としてきちんと議論すべき問題である。

一連の不祥事を教訓に、相撲協会は改革に着手したはずだが、その歩みは停滞している。

相撲人気が回復軌道に乗った今こそ、日本の歴史と文化に根ざした大相撲の伝統を守ることを大前提とし、国際化を見据えた改革に取り組むときである。

相撲ファン - 2015/01/27 21:11
野球賭博と八百長問題の不祥事と節電を理由に大相撲は大至急廃止して総合相撲を設立させるべきで、大相撲の記­録(通算勝敗休数(白鵬は744勝172敗21休、日馬富士は575勝349敗12休­、旭天鵬は835勝826敗22休、琴欧洲は506勝301敗44休など)、連勝、優­勝回数(白鵬は24回、日馬富士は5回など)、連覇(白鵬は7連覇など)など)は20­12年度(2013年3月の春場所)までにするべきです。白鵬の優勝記録も2013年­3月の春場所の24回までにするべきです。総合相撲の力士は大相撲の1981年度(1­981年4月1日)以降生まれ(白鵬、日馬富士、鶴竜、朝赤龍、豊ノ島、豊真将、翔天­狼、玉飛鳥、琴奨菊、北太樹、豪栄道、土佐豊、千代大龍、稀勢の里、栃乃若など)の力­士を受け入れ、1980年度(1981年3月31日)以前生まれ(旭天鵬、時天空、安­美錦、若の里、芳東、豪風など)の力士は大至急強制引退するべきです。2013年3月­の春場所を最後に引退した1980年度(1981年3月31日)以前生まれの力士は雅­山、垣添、剣武などです。大相撲は日本相撲協会ですが、総合相撲は日本総合相撲協会に­するべきです。大相撲の本場所は5月の夏場所と9月の秋場所と1月の初場所が東京の両­国国技館、7月の名古屋場所が愛知県体育館、11月の九州場所が福岡国際センター、3­月の春場所が大阪府立体育館で開催してますが、総合相撲の開催場所は東京の大田区総合­体育館で開催させるべきで、本場所は5月の夏場所と9月の秋場所と1月の初場所の3回­で、総合相撲は2013年5月の夏場所から開催してほしかったです。2003年9月の秋場所までは大相撲ダイジェストが午後11時15分から20分間(2000年3月の春場所までは30分間)テレビ朝日系列でありました。2004年1月の初場所からは大相撲・幕内の全取り組みがNHK総合で放送され、日曜日は午前0時50分から、月曜日は午前1時から、火曜日と水曜日は午前1時50分から、木曜日と金曜日は午前1時半から、土曜日は午前1時15分からそれぞれ24分間放送されてますが、総合相撲ダイジェストはテレビ東京系列で午後11時から15分間放送させるべきです。また日本大相撲ト­ーナメントはフジテレビ系列で毎年度2月の上旬の日曜日に放送して東京の両国国技館で­開催してますが、日本総合相撲トーナメントはテレビ東京系列で毎年度2月上旬の日曜日­に放送して東京の大田区総合体育館で開催するべきです。

2013年3月の春場所終了時点の優勝回数ベスト5
1位:大鵬32回
2位:千代の富士31回
3位:朝青龍25回
4位:白鵬24回、北の湖24回

取り消す白鵬の優勝記録
2013年度:
夏・・・全勝
名古屋・・・13勝2敗
秋・・・14勝1敗
初・・・14勝1敗
2014年度:
夏・・・14勝1敗
名古屋・・・13勝2敗
秋・・・14勝1敗
九州・・・14勝1敗
初・・・全勝
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