子供の安全 今こそ警察の「手と眼」を

毎日新聞 2014年09月28日

子どもの安全 地域全体で見守りたい

神戸市長田区の住宅街で行方不明になっていた小学1年生の女児が遺体で見つかり、兵庫県警は47歳の男を死体遺棄容疑で逮捕した。幼い命が奪われる事件をどうすれば防げるのか。児童生徒の安全対策の難しさを改めて社会に突きつけている。

産経新聞 2014年09月27日

子供の安全 今こそ警察の「手と眼」を

どうやったら子供たちを守れるのか。何度も問いかけてきたが、またも悲劇は繰り返された。

神戸市長田区で行方不明になっていた小学1年の女児が遺体で発見された。しかも切断され複数のポリ袋に入れられた無残な姿で。近所に住む47歳の男が死体遺棄容疑で逮捕された。

まだ動機など犯行の詳細は判明しないが、卑劣な犯罪の連鎖にはなんとか終止符を打ちたい。

警察庁によると、13歳未満の児童・生徒が連れ去られる事件は、平成20年の63件から増加傾向にあり、22年以降は90件前後で推移、昨年は94件だった。とくに女児が被害に遭うケースが多い。

子供の安全には、家庭、学校、地域の連携が不可欠である。

登下校時に保護者が同伴し、地元住民がボランティアで通学路を巡回するなど「子どもの安全見守り隊」の活動が全国に広がっている。緊急時に子供が駆け込む「こども110番の家」の旗やステッカーもよく見かける。しかし、「見守り」には限界がある。

逮捕された男には、酒に酔って裸で路上に寝たり、ベランダで奇声を発したり、通りかかった小学生に唾を吐きかけたりする問題行動があった。どこかの時点で事件の芽を摘み取れなかったか。残念でならない。

近代警察制度を構築した大警視・川路利良の訓示をまとめた「警察手眼」にはこう書かれている。「いつの世でも、凶悪な連中は決していなくはならない。すべての人間の心の中から凶悪な心をなくしてしまうのはむずかしい。ただ、警察の手と眼とによって、これらを抑制するだけである」

警察の使命は変わらない。

ところが、地域の実情を把握するために家庭を訪問しても、留守だったり、個人情報を理由に巡回連絡カードの記入を拒まれたりするケースがある。また、街頭などの防犯カメラの設置にも、「監視社会」や「プライバシーの侵害」といった反対の声が上がる。

警察の「手と眼」を封じた結果が、犯罪被害となってわが身に降りかかる。

期待するが故に苦言も呈しておく。兵庫県警は当初、遺体が捨てられた雑木林を捜索していなかった。女児の自宅からも近い。容疑者は早くから捜査線上にあり、捜査員が接触もしていた。失態と言わざるをえない。

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